トリオ TS-510,PS-510 セット

アマチュア無線

1960〜70年代に発売された真空管式の アマチュア無線用トランシーバー(送受信機) で、当時の中〜上級ハムオペレータ向けモデルのひとつでした。


一般仕様

  • メーカー:TRIO(※後のケンウッドのブランド名でもある)
  • 機種名:TS-510
  • 種類:HF帯アマチュア無線トランシーバー(SSB / CW対応)
  • 製造時期:1968年前後(約1967〜1970年頃)
  • 製造国:日本
  • VFO/メモリ:アナログ連続ダイヤル(メモリチャンネルなし)
  • サイズ / 重量
    • 幅 約 33 cm × 高さ 約 18 cm × 奥行 約 34.5 cm
    • 重量 約 9.5 kg(大型)

受信・送信機能

受信部

  • 周波数範囲
    • 80〜10m(3.5 MHz〜29.7 MHz)の7バンドをカバー
  • 受信方式:ダブルコンバージョン・スーパーへテロダイン(2段変換)
  • 受信感度
    • 15〜80m帯 < 0.5 µV(10 dB S/N)
    • 10m帯 < 1.5 µV(10 dB S/N)
  • フィルタ特性:SSB約 2.4 kHz / CW約 0.5 kHz(-6 dB)など、当時としては良好な選択度を実現

送信部

  • 出力
    • SSB / CW 約 70〜90W(入力 120〜160W 程度)
  • モード:USB / LSB / CW(AMは内部ジェネレータ対応ともされる)
  • 変調方式:アナログ・トランスミッション、FMは工場出荷時には非対応(基本は SSB/CW)
  • 低不要輻射:-50 dB 以下(スプリアス抑圧)

技術的特徴

  • 真空管 + トランジスタのハイブリッド設計:高周波部に真空管、VFOや一部制御回路にトランジスタやFETを使用して安定度を確保。
  • 周波数安定性
    • 電源投入直後:±2 kHz
    • ウォームアップ後:±100 Hz 程度(優れたVFO安定)
  • 高性能VFO:2つのFET + 13トランジスタ構成で、安定した周波数ドリフト低減を実現。
  • ダブルギアダイヤル:ひと回しで約25 kHz 移動する精密ダイヤル機構。
  • 外部電源 / スピーカユニット:PS-510(または PS-510X)とVF0-5D VFOのセットでシステム構成するのが基本。

付属・オプション


  • PS-510 / PS-510X:外付け電源ユニット兼スピーカー。
  • VFO-5D:可変周波数オシレーター(外部VFO)、表示精度の補強に。
  • 外部スピーカ:12ピンコネクタ経由で接続可能。

当時の評価・歴史

  • SSB時代初期の高性能機として設計され、海外でも評価されたモデル。
  • Heathkit SB-100 との類似点:構造的に米国 Heathkit の SB-100 と共通部分があり、その影響を受けたとも言われています。
  • コレクターズアイテム化:現在は現役で使うというより、レストアやコレクション対象として人気があります。

まとめ

TRIO TS‑510 HF 真空管式トランシーバー

  • 真空管とトランジスタ技術を融合した クラシック HF アマチュア無線機
  • 7バンドカバー・SSB/CW対応・70〜90W 程度の高出力
  • 安定したVFOと選択度・感度の良い受信性能
  • 現代機にはない「操作感」と「重厚感」を楽しめるモデル

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